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要求される能力と専門知識
インテリアプランナーは顧客の希望するインテリア空間をより高いレベルで実現させる必要があります。そのために、必要な能力と専門知識について解説しています。
インテリアプランナーに必要な能力
インテリアプランナーは、顧客の希望するインテリア空間をより高いレベルで実現させる仕事です。そのため、インテリア設計に対する企画力、創造力、知識、センス、設計を形にする製図力、プレゼンテーション能力は不可欠な能力だと言えます。
しかも、インテリアの範囲だけではなく、建築も含めて、美術や各種デザインに関する知識も必要となってきます。インテリアプランナーというと、アーティスティックな自分の感性を空間に反映させるという印象も強く、自分の個性を前面に押し出していくと共に、顧客の満足の姿勢を引き出していかなければなりません。
また、最近ではインテリアコーディネーター資格試験の浸透の影響で、女性の進出が目立ってきています。これまで男性の独壇場であった建築、インテリアの世界に新たに進出しようとするだけあり、仕事に対する取り組みは非常に熱心で、顧客に対する面倒見も良いと言われています。その積極性と熱意は男性も見習う必要があるでしょう。
インテリア設計に必要な知識
インテリア設計をするためには、空間を決定づける建築的な設計知識と、その空間に配置して装飾する部材や家具など、インテリエレメントに関する知識が必要です。もちろんそれぞれの知識は密接に関連しあっているだけではなく、インテリア設計をするために、必要不可欠な知識でもあります。
建築的な設計知識は大きく分けると、建築法規の知識、建築構造と施工の知識、設計に直接関わる空間計画の知識があります。また、建築の設計からインテリアの設計までを行う場合はもちろんのこと、インテリアのみを取り扱う場合も、構造や下地工法の知識がないと仕事に不都合が生じ、仕事の広がりも生まれません。
次にインテリエレメントに関する知識ですが、家具、カーテン、カーペット、照明などについての奥深い知識が必要になってきます。エレメント選びは細かい作業の積み重ねでもあり、まずはインテリアに興味を抱いて取り組むことから始めましょう。
例えば、家具と言っても、その構造や材料に関する知識、人間工学に基づいた寸法や体に適した家具選びの知識、歴史的な様式の知識、商品とメーカー、価格についての知識など幅広い知識が必要とされるため、建築とインテリアを兼ねることが設計者としても難しくなっているのが現状でもある反面、だからこそインテリアプランナーの存在意義が高まっているとも言えます。
顧客のニーズに対応するには？
顧客のニーズに対応するには、最新情報に常に敏感になる必要があります。ファッションほど流行りすたりの激しくない建築やインテリアにおいても、今知るべき最新情報というものは数多くあります。
具体的な例をいくつかあげると、建築基準法の改正、建築物と環境の問題、シックビル、シックハウス、欠陥住宅などマスコミでも大きく取り上げられたものから、建築物やインテリアを扱う上で、常識的な要素となっているものまであります。
また、環境や健康問題は建築材料やインテリアエレメントの国際規格（ISOなど）への注目や国内規格（JIS、JASなど）の変更にもつながっているため、最新情報の入手は常に必要であり、世の中の動きに応じた新しい商品開発に関する情報収集も欠かすことができないでしょう。
インテリアプランナーとしては、最新情報に対する感度を高めることで、顧客へのニーズにも十分対応できるようになり、仮にガーデニングなど趣味に関する話題が出たときでも、適切なアドバイスをすることができれば、インテリアプランナーとして合格点だと言えます。
インテリア空間を演出するセンス
空間をトータルな視点でとらえて演出するには、インテリアに関するセンスを磨く必要があります。良いインテリアとは豪華なインテリアだという感覚だった頃に比べると、現在ではそのような考え方は全く通用しません。
全体的な調和の中で、快適な空間を演出していることが一般のインテリアには求められ、まし、逆に意図的に調和を崩したチープでミスマッチな空間も、それぞれの個性として適していれば、取り入れられています。インテリアプランナーは、まさにこのような現在の空間設計を演出するためにも必要な人材だと言えるでしょう。
もし、顧客が漠然と考えている空間の雰囲気やイメージも、選択するテクスチャーにより、雰囲気が180度変わってしまうこともあります。このような場合には、インテリアプランナーが材料の選び方による完成のイメージの違いをできる限り明確に伝え、インテリア空間全体のイメージに合う選択をする能力が要求されます。
壁材のテクスチャー、色のわずかな違いでそのインテリア空間の雰囲気はガラリと変わるものです。インテリア空間を演出するセンスは、実務の積み重ねや積極的な学習、研究することにより身につくものであり、あなたのインテリアに対する努力と熱意を持ってセンスを磨いていきましょう。
プレゼンテーション能力の重要性
インテリアプランナーの製図には、基本設計と実施設計の二つの段階があります。特に基本設計は顧客にインテリアの完成時のイメージをしてもらい、そのプロジェクトの計画を理解してもらうという大切なプロセスです。
顧客にプロジェクトの内容や方針を確認してもらうことにより、インテリアプランナーが考えているイメージを明確に伝えることができるというメリットがあります。尚、この段階の設計製図はプレゼンテーション用の図面作成も含まれています。
インテリアプランナーはプレゼンテーションをすることによって、顧客の理解を得るため、アイデアや描画技術に力を注ぐことは必須です。設計製図自体が商品になることはありませんが、常にプレゼンテーション技術を貪欲に吸収し、アイデアや描画技術を伝える能力を磨いておきましょう。
その際、プレゼンテーションボードを使用して家具配置や空間のボリューム感、色彩計画、インテリアの雰囲気を確認してもらうことが基本となりますが、CAD、立体模型制作、コンピューターによる3Dプレゼンテーションなども取り入れると手描きよりも更に効果的です。
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